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ジャニオタはVRゴーグルを買う

 

先日、VRヘッドセットを購入しました。

語呂がよかったのでタイトルが「VRゴーグルを買う」ですが、正しくは「VRヘッドセットを買う」です。頭に付けてVRを見るアレをなんとなく思い浮かべていただければ大丈夫です。

 

VRヘッドセットって何?

細かい説明はともかく、家の中でクソデカスーパー大画面の推しを鑑賞できるものです。

 

私が購入したのは「Oculus Quest 2(オキュラス クエスト2)」というVRヘッドセット。これから書くのは、すべてこれを使った感想です。いちいちVRヘッドセットと書くのも堅苦しいので「Oculusさん」と呼びます。

なお、他の製品と比較検討したわけではないので「Oculus Quest 2にしかできない」ということを語るものではありません。悪しからずご了承ください。

 

まだ2月ですが、2021年買ってよかったものナンバーワンになること間違いなしのOculusさん。ジャニオタに限らず、「推しが映像作品になっている人」にはすべからくオススメしたいOculusさん。行く先々で、Oculusさんがいかに生活を豊かにしたかの話しかできなくなるOculusさん。周りに持っている人が全然いないOculusさん。

Oculusさんの魅力を伝えた過ぎて、絵が得意なわけでもないのに図解してしまいました。

f:id:kusabuemmy:20210210173131p:image

大体のことはここに描いてしまいましたが、文章でもう少し詳しく綴ります。

 

何ができるものなの?

目の上に装着して映像を観たり、ゲームをしたりできるものです。検索すると色々書いてありますが、この記事ではこんなポイントに絞ってご紹介。

  • 家の中で、とにかく超絶でかい画面で推しを観る
  • 家の中で、遠くにいる友達と繋がりながら鑑賞会をする
  • 家の中で、旅行した気になれる

でかい画面で推しを観られる

Oculusさんでどんな映像を観られるのか?というと、割となんでも観られます。  

Oculusさんをオススメしてくれた人の受け売りですが、「VRヘッドセットは、目に装着するスマホみたいなもの」です。

スマホは、インストールしたYoutubeアプリで動画を観たり、Netflixアプリでドラマを観たりできますよね。それと同じです。OculusさんにYoutubeNetflixのアプリをインストールすれば、動画やネトフリ配信作品を観ることができます。ゲームアプリをインストールすれば、ゲームをすることができます。

iOSならSafariAndroidならChromeなどネットをするブラウザが入っていますが、Oculusさんにもブラウザが入っています。このブラウザからファンクラブ公式サイトにアクセスし、アーティストメッセージ動画を観ることもできます。

PCからスマホへ動画ファイルを転送すれば、スマホでそれを観ることができるのと同じく、PCからOculusさんへ動画を……以下略。

今、スマホタブレットで観ることが出来ているものの大半は、Oculusさんでも観ることが可能です。

じゃあスマホでいいんじゃないか? いえ違うんです。VRヘッドセットであるOculusさんの最大の特徴は、「どんな風に観えるのか」です。

 

こんな風に観えます

 OculusさんはVR空間を見せてくれます。装着した状態で首を上に向ければVR空間の天井が見えますし、真下を向けば床が見えます。バーチャルリアリティ空間に自分がいるように錯覚できるんです。すごーい。

ですが、それはひとまず横に置いておきます。私はとにかくでかい画面で推しが観られればそれでいいのです。

 

Oculusさんを購入し真っ先に観たものは、YoutubeのARASHI公式チャンネルで公開されているコンサート映像「untitled」でした。こちらはもちろんVR専用映像ではなく、スマホやPCで普通に観ることのできる映像です。

youtu.be

 

OculusさんでYoutubeアプリをインストールし、「untitled」を再生。歓声と嵐コール、そして出てくる「untitled」の文字——

でかい

真っ暗な空間に、超巨大なスクリーンだけが浮かんでいます。視界いっぱいに広がるスクリーンは、目に入り切りません。首を左右に振ってようやく端を観ることができます。Oculusさんのスピーカーからはガンガン音が聞こえてくる。イントロが終わり、メンバーの姿が映ります。何度も観たコンサートなのですが、初めて観たかのようにハッとしました。ここで出てくることは知っているのに「あ、嵐……!これが嵐か……!」みたいな感覚。意図せず声が漏れてしまうほど。なぜそんなことになるのか?没入感がすごいんです。

ジャマなものが何もない真っ暗な空間で、耳元のスピーカーの音だけを聴き、推しの映像だけをクソデカスーパー大画面で観ている。こんな体験はこれまでしたことがありません。プロジェクターの比ではない。ライブビューイングでもここまで大きなスクリーンではなかったし、ほかに人も居た。これまでの人生で訪れたどの映画館よりも大きなスクリーン。それが、自宅のこたつに座っている私の目の前にあるんです。バーチャルリアリティすごい。今まで「推しは既にリアリティだからVRに用はねえ」と思っていたのは大きな間違いだった。そういうことじゃなかった。

映像化された推しを鑑賞する手段として、これが最強にして最高なのだと、開始2分で確信しました。

 

観られないものもある…

「よーし持ってるコンサートとかドラマとか、円盤全制覇するぞ~~~!」………と言いたいところですが、実はそうもいきません。Blu-rayなど円盤化されている映像は、Oculusさんでは観ることができないのです。

 これも「目につけるスマホ」だからできないと考えればなんとなく納得できます。スマホではBlu-rayの映像、観られないですよね。それとだいたい同じです。

観られない理由は以下の通り。読まなくても大丈夫です。

前半に「Oculusさんに動画ファイルを転送すれば、それを観ることが出来る」と書きました。でもBlu-rayディスクの映像を、mp4など動画ファイル化することは出来ません(やっちゃダメ。違法です)。なので、その方法は取れません。

「じゃあ、Blu-rayを再生しているPCと、Oculusさんを直接繋いで観ることはできないか?」と考えましたが、これも無理。Blu-rayやDVDは、著作権保護の観点やらなにやらで、意図的に観ることができない仕組みになっているそうです。

というわけで、円盤の映像を観ることはできません。残念。

 

じゃあ何も観られないじゃん~!と思われるかもしれませんが、ネトフリなどの配信サービスで映画やTV番組を観られますし、推しのYoutube投稿が盛んならそれも堪能できます。

何より配信されるコンサート、ライブがあります。「今この瞬間、同じ空の下でこの動きをしているであろう自担」を超絶大画面で観ることができるのです。

円盤の映像は観られないけど、スマホで観られるたいていのものは観ることができる。しかも、メチャクチャでかい画面で。これがOculusさんです。

Oculusさんに限らずVRヘッドセットの購入を検討する際は、「何が観られて何が観られないのか」を事前によく確認してみてください。

 

何がどう”VR”なの?

ここまで、スマホでも観られる映像作品をOculusさんで観る話をしてきました。それってあんまり"VR(バーチャルリアリティ)" 感がありません。というわけでVRっぽい使い方もご紹介します。

 

友達と鑑賞会が出来る「Bigscreen」

コンサート映像や推し関係の映像は、同志たる友人たちと観ると何倍も楽しいですよね。大画面のあるカラオケルームで鑑賞会を開き騒ぐのは、「推しが映像作品になっている人」にとってはたまらない娯楽だと思います。しかし2021年2月現在、カラオケで鑑賞会を開催できるのは当分先になりそうです。でもね、自宅でなら今すぐできるんですよ。そう、Oculusさんを使えばね。

 

使うアプリはこちら。「Bigscreen Beta」。

Oculus Questの「Bigscreen Beta」 | Oculus

こちらを使うと、友達と通話しながら同じ映像を観ることができます。言い換えると、友達がすぐ隣に座っているような感覚で、鑑賞会ができますVRっぽいですね。

Bigscreenは「何かを観る」ためのアプリ。観るためのアプリなので、観ることを楽しめるよう色んなVR空間も用意されています。豪邸のリビングや大きな映画館、夜空が見えるバルコニー、雄大な渓谷など、現実には鑑賞会なんてきないような空間も。そういう場所にワープして、大スクリーンで映像を観ていると想像してみてください。

そしてBigscreenは、友達と一緒にその空間にワープできます。実際には自宅のこたつに一人で座っていたとしても、見える景色と耳元から聞こえる音のおかげで、ワープ先でみんなと鑑賞会ができるのです。もちろん一人鑑賞会もできますよ。

ちなみにBigscreenではアバターを作れるのですが、このアバターがどう頑張っても可愛くならないのが面白いです。VR空間に居る友達もこのアバターの姿になるので、ふと隣を見るとコレがいるのか…と思うと笑ってしまいます。

 

じゃあ早速Bigscreenで鑑賞会するか!というわけで、Bigscreenで観られるものを確認しておきます。だいたいこんな感じ。

  • Oculusさんに転送した動画ファイル
  • Bigscreenが配信してくれる映画やTV番組(日本のアニメもある)
  • YouTubeやネット配信動画

さきほど書いたとおりBlu-rayなど円盤の映像はOculusさんでは観られませんので、OculusさんのアプリであるBigscreenでも観られません。

最初の二つはサクッと観られます。Oculusさんを持っている友達同士でBigscreenを起動して、お互い通信しながら観たいものを再生すればOK。

曲者はを付けた三つ目、Youtubeなどです。

 

BigscreenでYouTube鑑賞会をするために必要なもの

こちらはOculusさんを購入前の方にはあまり関係のない話なので、読み飛ばしてしまって大丈夫です。

ややこしいので一度おさらいしておきます。

OculusさんのYoutubeアプリを使えば、特別なことをしなくても普通にYoutube動画が観られます。ですが、友達と鑑賞会をする機能は付いていません*1。そこで「Oculusさんで鑑賞会をしたければBigscreenというアプリを使えばいい」という話を書きました。

じゃあそのBigscreenのアプリからYoutube動画を観られるのか?というと、それがちょっと曲者なのです。

※を付けた三つ目をBigscreenで観るには「Oculus Link」という機能を使わなければなりません。これを使うには必要なものが2つあります。

  • 割とハイスペックなPC
  • そのPCとOculusさんをつなぐUSBケーブル

この二つがなければ、Youtube動画やFCサイトの配信動画などの鑑賞会は難しいみたいです。(ケーブルは千円くらい)

細かいことはこちらのリンクで確認できます。

Oculus Link | Oculus

鑑賞会仲間の誰か一人が持っていればいいので、Youtube鑑賞会をしたい場合は、お友達同士で確認してみてください。

 

旅行した気分になれる360°動画

ここまでは「大画面で推しを観る」とか「友達と鑑賞会をする」とか、オタク寄りの話を書いてきました。これに加えて、さらに別の楽しみ方もあるのでちょっとご紹介します。

youtu.be

ぜひスマホYouTubeアプリで再生してみてください。スマホを上に向けたり左右に振ったりすると景色が変わり、Oculusさんで観たときどんな空間が見えるのかイメージできます。

この動画はNYの上空を撮影した360°映像。これをOculusさんで観ると、自分がNYの上空を飛んでいるように感じられます。右を向くと川、左を向くと街、下を見るとセントラルパーク。扇風機でも回して風を感じれば、臨場感がとんでもないことになります。

他にも、イタリアのチンクエ・テッレとか

360°, Cinque Terre, Italy. 4K aerial video - YouTube

 ヴィクトリアフォールとか

360° Video,Victoria Falls、Zambia-Zimbabwe. Part

旅行というポイントに絞っても、 街並み系から大自然系まで色々あり、世界中の色んなところにバーチャル旅行ができちゃいます。他にもジェットコースター体験やホラー映像などなどあるので、好みの動画を探してみてください。

 

使い心地

寝転がっても使える

Oculusさんは目の上に装着して使うVRヘッドセットです。装着方法は割とアナログ。付属のゴムバンドで頭に固定します。

これだけ高性能なのでそれなりの重さです。調べたところ503g、500mlのペットボトル一本分ですね。バンドをキツめに調節しておかないとずり落ちてきてしまいます。頭を締め付けると頭痛がしてしまうタイプの人(私)には、長時間の使用はちょっと辛いかもしれません。

そこで「寝転がって頭の上に乗っければ、バンドを締めなくてもいいかも」と思い、試してみました。これがけっこう快適です!完全にリラックスした状態で、巨大スクリーンを鑑賞できます。Oculusさんにはウレタンクッションが付いているので、顔に乗せても痛くありません。頭痛問題はこれで解決しました。ちなみに、付け心地を良くするアタッチメントもあるようです。

 ただ、正面を向いていないと使えないアプリもあると思うので、そのあたりはケースバイケースです。Youtubeは天井で観れました。

 

コンサートを全編観て 

Oculusさんでコンサートを観ることと、テレビ画面で観ることとの一番大きな違いは、やはり没入感です。

まず集中力が段違いです。ある種の目隠し状態なので、テレビ台のホコリとか、こたつの上のリモコンとか、さっき脱いだパーカーとか、そういうどうでもいいものは一切見えません。当然スマホも見ない。そして耳のすぐ横にあるスピーカーから音が出ているので、加湿器の送風音とか、エアコンのモーター音とか、そんなものも聞こえません。コンサートだけに集中できるんです。

そして何度も書いていますが圧倒的クソデカ大画面。みなさんがこれまでに見た推しさんのアップ、一番大きな画面で観たときのことを思い出してみてください。映画館でのライビュが最大という方も多いと思います。私はそうでした。ですが、この度新記録更新。Oculusさんが優勝です!

あんなサイズで自担のご尊顔を拝したのは初めてです。迫力がすごい。圧倒的に大好きなものを、圧倒的な大きさで目にしたとき、人はこんなに驚愕するんですね。この感動を例えるなら、カナダ旅行でロッキー山脈のふもとから聳え立つ雪山を仰いだときの、迫りくる絶景に圧倒されたあの気持ちです。荘厳……!雄大……!特に思い入れもなかったロッキー山脈ですらあの感動だったのです。思い入れだらけの自担・松本潤さんのどアップが急に出てきたときの衝撃たるや、全身が揺れて頭の上のOculusさんが転がり落ちるほどでした。

 「untitled」は休止発表前の2017年から18年にかけての嵐のツアーで、嵐ファンの私が休止後の2021年に観るには想いがあふれ出しすぎるコンサートです。あらゆるところで号泣しながら観ていました。Oculusさんを装着したままボロ泣きするとウレタンクッションがビショビショになりますが、撥水性が高いのか特に問題はなかったです。安心して泣いてください。

 これまでは、コンサート映像を観ていてもどこか冷静な自分が残っているタイプでした。独り言のボリュームも小さいし、感動したときも静かに泣きます。現場では全力のC&Rも、自宅だと無言。感情の昂りを抑えようと敢えて壁の時計を確認したりする人間でした。Oculusさんは、そんな私の無駄な理性の枷を外してくれた。ハタから見ると、でかいゴーグルを顔に乗せ無言でベッドに寝ている人が突然「…………あるからーーー!!!*2 」などと声を張り上げる珍妙な光景でしょう。でも、そんなことも気になりません。

コンサートの構成の緻密さやメンバーのパフォーマンスの練度の高さは、言うまでもなく、なにで観ようが変わらず最高です。違うのは観ている私のコンディション。研ぎ澄まされた集中力で鑑賞する大画面のコンサートは、これまで気付けなかった新たな感動に気付くことができます。こればっかりは、どんなに言葉を尽くしても説明しきれません。ありがとうOculusさん。Oculusさんのおかげで、何度も観たコンサートをまるで初めて観たような気持ちで観ることができました。

いくらなの?

税込み37,180円(64GB)でした。定価です。

いいお値段ですが、自宅に超巨大スクリーンの映画館を作ったと考えれば安いかな…というのが個人的な感想。購入を考えている方は、観られるものと観られないものをご確認の上、費用対効果(?)に納得できるかをよく検討してみてください。

64GBモデルと256GBモデルの二種類がありますが、動画配信やYoutubeを観るのがメインであれば、容量は少なくても問題ないでしょう。このあたりは「Oculus 容量」とかで検索すれば識者の意見が出てきます。

さいごに

私のQOLを著しく上げてくれたOculusさんの魅力を少しはお伝えできたでしょうか。

Oculusさんを買った理由は「なんとなく、嵐がVR対応映像をリリースする気がする*3んだけど、発表されてからだと品薄になりそう」という妄想に焦燥を掻き立てられてのことでした。しかしそんな妄想が事実になろうがなるまいが、Oculusさんを買ったことには大満足しています。在宅勤務中の昼休みにはフロリダの上空を空中散歩し、夜はベッドでコンサートや映画を観る。Bigscreenで鑑賞会をしたいので、仲間にOculusさんを布教すべくこのブログを書く。Oculusさんは私の生活にハリと潤いをもたらしてくれました。

推しが映像作品になっている皆さんにはぜひ、一度でいいからこの感動を味わってみてほしい。検索するとレンタルもやっているようなので、興味のある方は調べてみてください。

 

信じられないくらい大きな推しのどアップを観て衝撃を受けたら最後、もうOculusさんの無い生活には戻れません。

 


 

*1:2021年2月現在

*2:嵐「言葉より大切なもの」のC&R

*3:※本当になんとなく。2019年末のShooting公演でカメラをいっぱい飛ばしてたから、そうだったらいいなというだけ